糖質制限で痩せる仕組み

糖質制限で痩せる仕組み
 このエントリーをはてなブックマークに追加 

そもそも糖質って何?

 

「糖質制限」とは、文字通り、食事する際に「糖質」を制限することです。ならば、その「糖質」とは何かを知らなければ、本来制限することが出来ないはずです。

 

ところが、糖質制限を現実に実践している人ですら、その中身を知らない人が多いのです。

 

健康増進法による栄養表示基準では、食品から摂る栄養素のうち、タンパク質、脂質、糖質(炭水化物)を「3大栄養素」と呼んでいます。このうちの「炭水化物」というものは実は、タンパク質、脂質、灰分(ミネラル分)のいずれにも分類されない成分を有しており、その炭水化物から食物繊維を除いたものが「糖質」と呼ばれています。

 

「糖質」は通常、@単糖類(ブドウ糖、果糖、ガラクトースなど)、A二糖類(ショ糖、乳糖、麦芽糖など)、B多糖類(でんぷん、グリコーゲン、デキストリンなど)、C糖アルコール(エリスリトール、キシリトール、マルチトールなど)、D合成甘味料(アスパルテーム、スクロース、サッカリン)の5種類に分類されています。

 

糖質制限ダイエットの1日の糖質摂取量

 

「糖質制限ダイエット」の基本は一回の食事で摂る糖質量を約20グラム、1日3食で約60グラムに制限します。

 

なぜ1食の糖質量が約20グラムかと言うと、1グラムの糖質を摂ることによって3倍の血糖値が上昇するからです。すなわち20mg/dl×3なので、血糖値は空腹時より約60mg/dl上昇することになります。

 

もし空腹時血糖値が130mg/dlなら、食事後2時間で血糖値は190mg/dlにまで上昇することになります。

 

血糖値が200mg/dl以上になると、血管内皮を傷つけだすので、1回の食事で上がる血糖値をこの範囲内で収めるようにします。その範囲はその人の空腹時血糖値によって変わるため、あくまで目安となるのですが、空腹時血糖値を130mg/dlとすると、200mg/dlまで70mg/dl、それを3で割った「糖質量」が1日の食事で摂っても問題ないその人の糖質量となるわけです。

 

糖尿病患者の場合、この血糖値コントロールが上手くいかなくなっているため、同じ糖質量を摂っても、血糖値が急上昇することもあります。その血糖値上昇は、食品によっても、人の体質によっても異なるので、自分の身体にとって何が血糖値を上げやすいのか、何なら食べても血糖値が上がらないのか、ある程度の傾向も知っておくと、さらに糖質制限をしっかり行えるようになります。

 

この「糖質量」が食品別に表示されていれば便利なのですが、現在では「炭水化物」として食物繊維を加えた量でしか「表示」されていません。従って食品を運ぶ場合、この「炭水化物量」と市販されている「糖質制限のガイドブック」類から主な食品の糖質量を頭に入れておいて、1食20g以下に抑えるのが、糖質制限で短期的にもっとも効果がある糖質制限ダイエットになります。

 

「糖類ゼロ」は「糖質ゼロ」ではない

 

ダイエットをしたい人は、そもそも早く痩せたいと思っています。だから短期間に集中してやって、ビシッと結果を出す「糖質制限」が何よりもオススメです。

 

糖質制限ブームを受けて、最近では「糖質ゼロ」、「糖質オフ」、「低糖類」、「糖質控えめ」jといった食品表示を目にするようになりましたが、糖質制限する場合は、あくまで「糖質ゼロ」を目指したいものです。「糖質ゼロ」と表示してあっても、必ずしも糖質ゼロではない場合もあるのです。

 

栄養表示基準では、食品100グラム(飲料の場合は100ミリリットル)あたりの糖質含有量が0.5グラム未満と定められており、0.4グラムでも「糖質ゼロ」と表示されてしまうのです。

 

さらにゆるいのが「糖類ゼロ」です。「糖類」と表示する場合は、単糖類(ブドウ糖、果糖、ガラクトースなど)と二糖類(ショ糖、乳糖、麦芽糖など)の2種類を含んでいないことを示すだけで、血糖値を上昇させてしまう多糖類や糖アルコール
のうちのエリスリトール以外の成分を含んでいる場合があるので、「糖類ゼロ」では糖質制限にはならないのです。

 

これが「糖質オフ」とか「低糖類」、「糖質控えめ」という表示になると、食品100グラムあたり5グラム以下、飲料では100ミリリットルあたり2.5グラム以下となります。

 

また、「砂糖未使用」という表示も分かりにくいものです。砂糖とは、本来2種類あるショ糖に還元糖を少量加えたもので、食品加工の段階で砂糖を使っていないだけなのです。その食品自体にショ糖などが含まれていることが少なくないのです。

 

なぜ、糖質制限しなければならないのか

 

では、人間はなぜ、糖質制限しなければならないのでしょうか。

 

それは、人間が食事から摂るタンパク質、脂質、炭水化物という「3大栄養素」のうち炭水化物(糖質)のみが血糖値の上昇を引き起こすからです。

 

「血糖値」とは、血液中のブドウ糖(グルコース)の濃度のことで、3大栄養素のうち糖質のみが食べると100%血糖に変化するのです。他のタンパク質と脂質は、いくら摂っても血糖値を上げることはありません。

 

糖質を摂ると血糖値が急上昇し、それを下げるためにすい臓からインスリン、ホルモンが追加分泌されます。このインスリン、ホルモンが運動などで消費されないと、あまったグリコーゲンがインスリンによって脂肪細胞に取り込まれてしまうのです。つまりインスリンが「成長ホルモン」として働いて、太ってしまうのです。ならば、このインスリンを不必要に出さないことが「太らない」鍵となります。

 

糖質制限ダイエットは、こうした人間の身体の仕組みを巧みに利用したものなのです。

 

糖質制限のメリット

 

糖質制限のメリットとして次の4点があります。

 

  • 糖値の急上昇がなくなり、肥満ホルモンであるインスリンの追加分泌を抑えられる。
  •  

  • 糖質制限の結果、消化吸収によるブドウ糖が少なくなると、肝臓においてブドウ糖をつくり出す働き(糖新生)が行なわれ、そのために僅かだがエネルギーを消費する。
  •  

  • 糖質制限でブドウ糖の摂取量が少なくなると体脂肪を燃焼させるようになる。
  •  

  • 肝臓で脂肪酸が分解されると、ケトン体(アセトン、アセト酢酸、β・ヒドロキシ酪酸の総称)が増加して、血液中に送り出され、脳などのエネルギー源となる。このケトン体がエネルギーを有しているため、ダイエット効果がさらに進む。

 

 

すなわち、糖質を摂取しなければ、血糖値も上がらず、すい臓から余分なインスリンが追加分泌することもなくなります。これだけでも、太りにくくなるのです。

 

これに加えて、4つの条件が重なって体脂肪が燃えやすくなって、急激に痩せていくのです。

 

運動しなくても痩せていく

 

従来のダイエットのカロリー制限法では、摂取エネルギーを少なくし、さらに運動などを行なうことで摂取エネルギーより消費エネルギーを増やして痩せていました。

 

これだと食べるものも食べない代わりに、消費エネルギーとして使用されるのは、身体の基礎代謝と食事によって誘発される熱産生のみになります。従って運動でエネルギーを消費しないとリバウンドしてしまいます。

 

ところが糖質制限では、インスリンを不必要に分泌させない上に、4つのアドバンテージで運動しなくともどんどん痩せていくのです。

 

しかし、糖質を摂るとこれらのアドバンテージがすべて失われてしまい、せっかくの努力も水の泡になってしまいます。従って、糖質制限を始める以上は、糖質制限を最低でも3週間やって、体脂肪が燃焼するようスイッチが切り替わるのを待た
ねばなりません。

 

そのスイッチが切り替わる直前に、脳がこれまでのように糖質を摂るように最後の命令を行なうため「こんなことを続けていていいのか」と不安にさせてきます。それでも「今日は申し訳ありません。糖質はしばらく入りません」と宣言すると、「ならば貯めておいた体脂肪を燃やしてエネルギーにしよう」という、脂肪燃焼のスイッチが入るのです。

 

糖質制限のこうしたメカニズムを理解していれば、脳はあわてたり、不安になる必要もまったくなくなるのです。

 

確かに糖質制限は運動しなくても痩せることができるダイエット法です。しかし、糖質をしっかり考えた食事をずっと続ける必要があります。つまり、好きな物が食べれなくなってしまうのです。

 

さらに脂肪燃焼にスイッチが切り替わるまでの3週間がかなり我慢が必要になります。

 

糖質制限ダイエットをすれば痩せることは確実です。しかし自分をきちんと律する精神力が必要になりますので、その自信がない人はストレスフリーで痩せられるダイエット法を選んだ方がいいと思います。

 

 このエントリーをはてなブックマークに追加