栄養バランスを考える

栄養バランスを考える

まんべんなく、少しずつ食べる

 

すでにお話ししましたが、ダイエットは単に体重を減らすことではなく、体脂肪を減らすことに尽きます。体脂肪がつきすぎる原因は、自分に適した食事量を超えて食べていること、栄養バランスのかたより、カロリーオーバー、不規則な食事時間、運動量が足りないことが考えられます。

 

ですので、まずは、1日に必要なカロリー(推定エネルギー必要量)を知り、それよりも200キロカロリーぐらい低めのカロリー摂取にします。また、ふだんから適正カロリー以上に食べていると自覚している人は、まずは1日に必要なカロリーに下げるだけでもよいでしょう。

 

何度も繰り返していますが、食事量を減らしカロリーだけ下げる方法はNGです。栄養のバランスにも配慮しなくてはいけません。

 

栄養バランスとは、炭水化物(糖質と食物繊維)、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなどを偏りなくとることです。それには多種類の食品をまんべんなく少しずつとることです。

 

これを簡単に実行するためには、和食献立を基本に考えることです。主食、主菜、副菜2品、汁物のパターンです。

 

主食は、ご飯、パン、麺類などで炭水化物をとることができます。主菜は、肉、魚、卵、豆腐などを使った食事のメインになるものでたんぱく質をとることができます。

 

副菜は、主に野菜を中心に使ったものでビタミン、ミネラル、食物繊維をとることができます。

 

もうひとつの副菜は、低カロリーの食品を利用して不足がちな栄養素を補給します。日本人は、カルシウムや鉄を積極的にとらないと不足しがちといわれているので、わかめ、ひじき、切干大根などを利用して補給するのもおすすめです。また、くだものやヨーグルト、牛乳などにあてるのもよいです。

 

外食する場合は、定食スタイルのものを選びましょう。油料理は控え、特に和食では、塩分と砂糖を使った料理、洋食では、肉の脂、バター、生クリーム、ソース、マヨネーズ、ドレッシングに気をつけたいものです。

 

食事バランスガイド

 

どれだけ食べたらよいか目安量がわかるツールに、農林水産省が推奨する「食事バランスガイド」があります。この食事バランスガイドを使いこなすことで、何をどれだけ食べたらよいかがわかります。食事バランスガイドは1日の推定エネルギー必要量が1800〜2200キロカロリーの方の場合を示しています。

 

 

 

 

推定エネルギー必要量の計算を思い出してください。ご自身の推定エネルギー必要量に応じて、1日の摂取量の目安がわかります。たとえば、1日1600キロカロリーの方は、主食はおにぎりなら1日4個〜5個。副菜は野菜サラダやお浸しを小鉢で5〜6点。主菜は卵を使った料理1点、納豆を1パック、焼き魚―尾などで3〜4点。牛乳・乳製品は牛乳コップ半分、チーズーかけで2個。くだものはみかん1個とリンゴ半分で2個。

 

これで推定エネルギー必要量1600キロカロリーを維持しながらも、バランスのとれた食事になります。もしももう少しダイエットに挑戦したいなら、おにぎり1個分を減らせばよいのです。ご自身に必要な摂取量とバランスのイメージをつかんでください。

 

自分の食品構成表をつくりましょう

 

自分かよく口にする食品が、いつも口にする量で、どのくらいのカロリーになるかを調べておきましょう。

 

いつも食べている量をハカリにかけ、実際の重さを知り、その重さで何カロリーなのかを調べておきましょう。カロリーはイートスマートや文部科学省の食品成分データベースで調べることができます。そして、自分の食品構成表をつくるのです。

 

そこで、目安量を覚えるようにすれば、カロリーの表示がなくても、今食べている食事がカロリーのとり過ぎかどうかがわかるようになります。

 

食品のカロリーを把握する

 

毎日230キロカロリー減らしていくことで、約1ヵ月で1キロの減量が可能です。

 

カロリーの表示のあるレストランを選んで利用するのも効果的です。最近ではファミリーレストランでもとり入れています。1日のカロリーのバランスを考えてメニューを選びましょう。

 

また自炊の場合は、レシピ本を見て料理すると、だいたいのカロリーを把握することができますので、利用してみるのもよいでしょう。

 

中には意外とカロリーが高い食品もあるので把握しておきます。たとえばいりごまは、カラダによいので利用している方も多いと思いますが、大さじ1杯(7g)で42キロカロリーあります。らっかせいは5粒(Bg)で53キロカロリー、アーモンド5粒(7g)で42キロカロリーです。

 

またマヨネーズは大さじ1杯で98キロカロリー、上白糖大さじ1杯(9g)35キロカロリー、フレンチドレッシング大さじ1杯(15g)61キロカロリーもあります。薄い味に慣れることが大切な理由はここにあります。

 

最後に、いろいろと工夫するのが面倒な方は、とりあえず糖質の多い食品を控えるようにしましょう。最も簡単な方法は、ご飯やパンなどの量を減らすことです。

 

ちなみに体重を1キロ減らすには、約7000キロカロリーを減らす必要がありますが、これはカップラーメン約16個分(カップラーメン1個が約450キロカロリー)です。昼食のカップラーメンをやめて、おにぎりと野菜サラダ(トータル約220キロカロリー)に変えるだけで、いつもより230キロカロリー低くなり、これを30日続ければ、食事だけで1キロ減る計算になります。

 

ただし、食事だけで減量するのは本当に難しいです。好きな食べ物やよく食べていたものを長期にわたって、食べない、あるいは、量を減らす必要が出てきて、ストレスもたまりますので、運動をとり入れたほうが楽です。運動が苦手な方は、電車で座らない、階段を利用するなど生活の中でカロリーを消費する工夫をしましょう。

 

カロリーの高い要注意食品と調理方法を避ける

 

また高カロリー食品、油脂を多く使った料理を避けるだけでも、ダイエット効果が期待できます。

 

たとえば同じ魚でも、ブリは1切れ(120グラム)で308キロカロリーですが、タラは1切れ(120グラム)で92キロカロリー。たった3分のIです。

 

肉類でも、牛もも肉100グラムは209キロカロリー、脉もも肉100グラムは183キロカロリーですが、ささみ100グラムは105キロカロリーしかありません。同じ肉でも種類によってかなり違います。ですので、たとえばお昼にブリを食べたら、夜は牛もも肉ではなく、ささみを使った料理を選ぶなど、組み合わせを考えることが大切です。

 

他にもハム(生ハムー枚15gで37キロカロリー)、ソーセージ(フランクフルトソーセージ1本50gで149キロカロリー)、ひき肉(合いびき肉〈卵大ぐらいの大きさ50g〉で111キロカロリー)など、脂が見えにくいものは、意外とカロリーが高いので注意してください。

 

調理方法でもずいぶん変わってきます。カロリーをおさえたい場合、肉料理なら、しゃぶしゃぶ風のものがベストです。よけいな油脂が落ちるからです。衣がついているトンカツなどの揚げ物はやめましょう。

 

お魚でしたら焼き魚かお刺身でいただきましょう。天ぷらやフライは避けるのが望ましいです。たとえばアジー尾60グラムをたたきにすると約78キロカロリーですが、天ぷらにすると174キロカロリーほどになります。100キロカロリーも増えます。同じ食材でも調理方法によってカロリーは大きく変わります。

 

野菜なら野菜スープや温野菜にしましょう。生野菜で食べるよりもたくさん食べることもできます。ポテトサラダ、マカロニサラダはマヨネーズを多く使っていてカロリーが高いうえに、じゃがいももマカロニも野菜ではありません。

 

最後に、ゆっくりとよくかむために、固い食材を毎食とり入れ、料理も食材の歯ごたえが残る調理方法を意識してみましょう。よくかむことで、唾液がたくさん分泌され、消化にかかわる酵素が出ます。また食物が胃腸に入ると内臓からも消化酵素が出ます。見た目がよくおいしい、かみごたえのある料理を食べることが脳を刺激して、その刺激が内臓を刺激して、消化酵素をたくさん出すのです。

 

最近、話題になっている「酵素ジュース」は、野菜やくだものなどに含まれる酵素を濃縮させ、フルーツジュースなどに加えた飲み物です。しかし酵素はそもそも自分の体内で生成されるものなのです。食事の際にゆっくりよくかむことでいわば自家製の酵素がたくさん出て、栄養素を吸収しやすくなります。そして、エネルギー代謝にかかわる栄養素を補給しやすいカラダをつくりましょう。

 

カロリーの低い食材と調理方法

 

比較的カロリーの低い食材と調理方法の具体的な事例をご紹介します。

 

 

  • 肉類の場合は脂身や皮をとる。また、ゆでたり、蒸したり、網焼きして脂を落とす
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  • かぼちや、にんじん、ごほう、れんこん、セロリーなどの固い野菜は、薄く切ったり、ゆでてから炒める。フライパンにたまった油は捨てる
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  • チーズは一般に高カロリーだが、カッテージチーズ、リコッタチーズ、低脂肪のスライスチーズなどを使うと低カロリーにおさえられる
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  • 鶏卵は1日1個が適正量。鶏卵を1日2個以上食べる人は、うずらの卵にすると満腹感が得られる。鶏卵1個とうずらの卵5個がばぼ同カロリー
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  • サラダは、水気をよくきることで少ない量のドレッシング、マヨネーズで済む
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  • ご飯を炊く場合、こんにゃく、きのこ類を混ぜ込む。かさを増せば、いつもと同じ量を食べても、カロリーがダウンできる
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  • フライは、パン粉揚げ風にする(焼いた肉の表面にマスタードをぬり、その上にフライパンで空炒めしかパン粉をまぶす)
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  • 揚げ物をする場合、パン粉、小麦粉は少なめに。油きりをよくしてペーパーで油を吸い取る。また全体に表面積を小さくする
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  • 炒め物は少ない油で済ませる。フッ素樹脂加工のフライパン、グリルパンを使う
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  • お刺身なら、中トロよりいか、たこを選ぶ
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  • 肉なら、ハンバーグよりヒレなどの赤身のステーキを選ぶ
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  • 煮物なら、肉じゃがより筑前煮を選ぶ
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  • くだものなら、バナナ1本よりオレンジ1個を選ぶ
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  • おつまみ(乾き物)なら、チータラよりさきいかを選ぶ
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  • ご飯なら白飯より玄米や雑穀入りご飯を選ぶ
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  • 以下の比較的、歯ごたえがある食材を参考にして選ぶ。みりん干し、にんじん、たくあん、酢れんこん、キャベツ、白菜、アーモンド、干しブドウ、大根、うど、らっきょう、ピーマン、きゅうり、マッシュルーム、レタス、白菜の漬物、油揚げ、豚ヒレ肉、豚もも肉、牛もも肉、鶏むね肉、イワシつくだ煮、凍り豆腐、蒸し鶏、えび、ほたて、いか、刺身、酢だこなど

 

 

毎食、毎食、カロリー計算をするのは大変ですので、カロリーよりも食品の組み合わせ、調理法を考えましょう。常に食事の内容を意識して、アタマで食べるように心がければ、それほど大幅にカロリーを超えることはないはずです。